醜い醜い少女がいました。
少女は少女を愛する者さえ、受け付けませんでした。
どうしてこんなにも醜いものに愛をささやくの?
正気なのだろうか。裏に何かがあって取っている行動なのではないのだろうか。
そう思えば、素直にその感情を受け入れることはできませんでした。
少女は夢を描きました。綺麗なきれいな少女の絵でした。
「こんな顔になりたいのよ」
そうささやいて、彼女はその顔を目指しました。
少女は一生懸命働き、少しずつ綺麗になりました。
可愛いお洋服にそでを通し、エステで肌を磨きお化粧の腕もあげました。
それでも彼女は満足しませんでした。
(どうして、望む顔になれないの? これじゃあ誰とも愛しあえないまま死んでしまうのだわ)
少女の苦悩は、いくらもつきません。
「そうだわ、綺麗な顔を作ってしまえばいいじゃない!!」
思い立ったがすぐ行動です。少女は貯金をおろして綺麗な顔を作り上げました。
それでもやっぱり満足はできないのです。
「……息をすると、頬が動くのが不満ね、それに毛穴も気持ち悪い!」
「汗も汚らしいし、糞尿を排出するのもたまらないわ」
「耳あかも鼻くそも、なにもなくなってしまえばいいのに、そうすれば愛しあうことができるのに……」
「もう年もとりたくないのよ、一瞬で可愛さなど消えてしまうなら……時間なんて止まればいいのに」
少女はかすれるような声で言いました。
「……ああ、そうすればきっと……」
そして自ら、身体を固めることにしたのです。すべすべに、もう何も生み出さないように。
少女はそれはそれは美しいものになったでしょう。
その姿はまるで人形のようでした。息もせず、老いることもなく。
……しかし。
――少女は自由なからだを失い何も愛せなくなりましたとさ。
(どうして、どうして……)
――こんなに美しい私が見ているだけなの……?
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